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2002年11月5日
 

  各位

呉羽化学工業株式会社

2.ローム・アンド・ハース社への全世界にわたる
プラスチック添加剤事業の営業権譲渡について


 呉羽化学工業(株)(本社:東京、社長:天野宏)とRohm and Haas Company(以下R&H)は、プラスチック添加剤(モディファイヤー)事業に関して1989年よりシンガポールおよび英国での2つの合弁会社の設立、運営、共同技術開発などの提携を基盤に世界的に事業展開をしてまいりましたが、このたびさらなる事業基盤強化のため呉羽化学の全営業権をR&Hに譲渡することを中心とした新体制への移行に合意致しました。

1. 営業譲渡の経緯
近年、シート、窓枠などの硬質塩ビ用また各種エンジニアリング・プラスチック用の強度向上、加工性改良などを目的としたMBS、アクリル系添加剤市場は世界的に需要は拡大しているものの、後発メーカーの参入、供給能力の増加、原料価格の上昇などコモディティ(汎用)商品化し年々競合と採算性は厳しさを増しております。
当社は、現在推進中の中期経営計画「中計DC(ダイナミック・コンバージョン/大胆な変革)」に沿って、高収益体質への転換を目指し、重点分野である樹脂製品、高機能材、医・農薬分野に注力し、ニッチでもグローバルに通用するファイン・スペシャリティ製品の拡大に取り組んでいますが、今般「選択と集中」の観点に立ち本事業からの撤退を決定した次第です。
当社とR&Hはこれまで提携関係をベースに絶えず採算性の向上、事業発展の施策を講じてまいりました。しかし、さらなる事業強化には、現行の提携枠組みよりも事業運営を一元化した方が製造、販売、技術開発などでより効率的であり、意思決定も迅速になるとの共通認識におよび、両社による一元化の諸案を検討してまいりました。その結果、アクリル原料(MMA、BA)、添加剤周辺商品(安定剤、滑剤)、世界的販売ネットワークを保有するR&Hが単独で運営することが最終的にはこの事業を強化するために最適であるとの判断に至り、本合意に達しました。



2. 本合意のポイント
1) 呉羽化学はプラスチック添加剤事業の全世界営業権をR&Hへ65.5百万米ドル(約82億円)で譲渡する。
対象となるプラスチック改質剤
 @MBS系プラスチック改質剤(商品名:クレハBTA)
 Aアクリル系耐候性強化剤、加工助剤(商品名:パラロイド)
2) 2003年1月1日以降、呉羽化学(日本)、Kureha Chemicals GmbH(呉羽化学ドイツ現地法人)及びKreha Corporation of America(呉羽化学アメリカ現地法人)が販売を展開していた、主として欧州、中近東、南米、日本などの営業権はR&Hへ移行し、Kureha Chemicals (Singapore) Pte.Ltd.(シンガポール・製造販売会社:呉羽資本75%)、Rohm and Haas(Scotland)Ltd.(英国・製造会社:呉羽資本25%)はR&Hの100%子会社となって運営される。
3) 日本国内市場については、呉羽化学が錦工場において同製品の製造を継続し、R&Hに供給するとともに、製品開発、技術サービスなど側面からR&Hの営業を支援する。



3. 当社業績に与える影響
譲渡金額は合弁2社の株式譲渡代金、呉羽化学及び海外2社の営業権、知的財産権および合弁2社の借入金当社負担分の合計であり、当社の2003年3月期の損益に与える影響は以下の通りです。

単体 連結
経常利益 5億円増 8億円増
当期純利益 10億円増 13億円増
なお、2003年3月期の業績見通しにつきましては、11月13日の中間決算発表時に公表を予定しております。



4. 呉羽化学およびR&Hの共同発表内容につきましては、別添の和訳(原文は英文)の資料をご参照ください。

以上

お問い合わせ先: 呉羽化学工業(株)総務部広報グループ
TEL:03-3249-4651 FAX:03-3249-4708

<ご参考>
1. 呉羽化学とR&Hのこれまでの提携
1)1981年 R&Hと「クレハBTA」(PVC耐衝撃強化剤)製造技術輸出契約締結
2)1989年 Rohm and Haas(Scotland)Ltd.を両社合弁で設立
3)1990年 Kureha Chemicals(Singapore)Pte.Ltd.にR&Hが資本参加
2. R&Hの概要
1)本社:米国ペンシルバニア州フィラデルフィア
2)代表者:会長兼CEO Mr.Raj L.Gupta(ラジ・グプタ氏)
3)会社設立:1907年 従業員数:18千人 工場および研究所:27ヶ国で140ヶ所
4)全社売上高:2001年 57億ドル(約7,100億円)
5)セグメント別売上構成比:機能性ポリマー部門(56%)、電子材料部門(17%)、化学品部門(14%)、製塩部門(13%)
3. 合弁会社の概要
1)Kureha Chemicals(Singapore)Pte.Ltd.
 設立:1989年
 本社:シンガポール
 資本構成:呉羽化学75%、R&H25%
2)Rohm and Haas(Scotland)Ltd.
 設立:1989年
 本社:英国
 資本構成:R&H75%、呉羽化学25%
4. その他
1)MBS:メチル・メタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合物
2)MMA:メチル・メタクリレート(メタクリル酸メチル)
3)BA:ブチル:アクリレート

以上




(別紙)

呉羽化学、R&H共同発表内容和訳(原文は英文)

2002年11月5日



ローム・アンド・ハース、全世界にわたるプラスチック添加剤事業を呉羽化学より買収



米国ペンシルバニア州フィラデルフィアおよび日本・東京発信

 ローム・アンド・ハース(ニューヨーク株式上場:ROH)と日本の呉羽化学工業株式会社(東証、大証上場:4023)は、このたび呉羽化学の全世界にわたるプラスチック添加剤事業を65.5百万米ドル(約82億円)でR&Hに売却するという最終的な契約に調印しました。
 契約によってR&Hは呉羽化学のアジア、太平洋地域およびその他の地域の営業権とシンガポールにおける製造設備、研究施設を取得します。譲渡日は2002年末です。本取引により、R&Hのプラスチック添加剤事業の売上は70百万米ドル(約88億円)増加します。
 R&Hのグプタ会長兼CEO(最高経営責任者)は「これまで何年にもわたって呉羽化学とお互いに有益な技術、営業両面での協力関係は素晴らしいものでした。また、この買収はアジア、太平洋地域における我々の地位を確実に強めます。また、我々に強力なシンガポールにおける製造拠点を与えます。」と語っています。契約によって呉羽化学はこれまでどおり自身の錦工場でプラスチック添加剤を生産しつづけ、R&Hに供給していきます。
 呉羽化学の天野社長兼CEOは「我々の全世界にわたるプラスチック添加剤事業の売却は、経営と財務の資源を、より景気変動の影響を受けにくい高付加価値製品分野へ集中することが可能になります。また、このことは会社の中期計画の重要な目標であります。」と語っています。
 米国ペンシルバニア州フィラデルフィアに本社をおくR&Hは、売上高57億米ドル(約7,100億円)の特殊化学品、原料のメーカーで、世界中に100以上の製造所とテクニカル・センターを有しています。プラスチック添加剤事業の2001年度の売上は4億米ドル(約500億円)です。プラスチック添加剤での「問題解決提案者」のカバンの中には耐候性アクリル樹脂、特殊滑剤、強化剤、熱安定剤、防菌防黴剤、エンプラ用添加剤などの広範囲の製品群が含まれています。
 日本をベースとした呉羽グループは呉羽化学工業および38の子会社と4社の関連会社(2社の非連結会社)から構成されており、2001年度の売上は約12億ドル(約1,400億円)です。呉羽化学では1944年創業以来、自社開発技術に基づく特色ある多数の化学品原料、製品の製造、販売を主業務とし、グループ企業ではそれらの製造技術を活かしたエンジニアリング建設、環境整備事業、また製品加工など幅広く展開しています。重点分野としては機能製品分野、樹脂加工品分野、医・農薬分野の3つがあげられ、世界展開している代表的な製品としてはハイバリヤー性のある食品包装用材及びエンジニアリング・プラスチックのPPSなどがあります。

以上

 
  

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