水使用と水質汚濁防止

水資源はクレハグループの生産活動に欠かせないものであるとともに、地球にとってかけがえのない資源です。その保全は世界的に重要な課題と認識しており、私たちも重要課題のひとつとして取り組んでいます。

クレハの主力生産拠点であるいわき事業所は、化学製品の製造プロセス(加熱、冷却、洗浄、副生成物除外など)で多くの水を使用しており、当社の水使用の大半を占めています。取水における水不足(水ストレス)のリスクは低いものの、使用後の排水処理設備から河川・海域へ排出される排水については、環境や地域社会へ与えうる影響を十分に認識し、各法規制に基づき適正管理に努めるとともに、環境負荷低減に取り組んでいます。
いわき事業所では、水質汚濁防止法と福島県条例(福島県生活環境の保全等に関する条例/大気汚染防止法に基づく排出基準及び水質汚濁防止法に基づく排水基準を定める条例)で定められた排出基準を遵守しています。さらに、2022年2月にいわき市と公害防止協定を再締結し、化学的酸素要求量(COD)、生物化学的酸素要求量(BOD)などについてより厳正な上限値を定め、これらの値を十分に下回る運転を継続しています。各製造現場では日々、排水処理設備の安定運転に努め、さらに設備の改善検討や水質監視機器の更新を随時実施するなど、排水管理を徹底し環境負荷の低減を図っています。
また、霞ケ浦流域にある樹脂加工事業所茨城地区では、水質汚濁防止法および茨城県霞ケ浦水質保全条例に定める排出基準に従い、毎月の水質検査を行うとともに、日常パトロールと排水pHの連続監視を行っています。柏原地区においても自主的な水質分析を行っていますが、2022年度には排水pHの連続監視も開始して適正な管理を継続しています。両地区ともに工業用水として地下水を揚水して使用しているため、工業用水法および地下水の採取に関わる県の条例に従って、適切な採取量管理も行っています。

目標 / あるべき姿

  • 排水の水質の適正管理とリスク低減に継続的に取り組む。

2022年度計画

  • 事業所排水関連設備・機器の維持管理と安定運転
  • 各排水発生施設における自主管理値の遵守

2022年度報告・成果

  • 排水設備の維持管理および安定運転により、年間を通しての管理基準値を遵守