Recruiting 2019 KUREHA

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機電系の活躍フィールド

クレハでは、化学プラントを設計・建設・保守していく機電系のエンジニアが多数活躍しています。クレハがユニークで多彩な製品を世に送り出せるのも、機械や電気の知見をもとに、化学プラントを設計・建設・保守していく専門家集団が力を発揮しているからこそ。近年は海外でプラントを建設することも増えていて、フィールドはグローバルに広がっています。機電系で活躍する先輩社員に登場してもらい、クレハでの仕事の魅力について語り合ってもらいました

Talk #01

Talk #01

エンジニアリング統括一部
グループリーダー

園部 章

エンジニアリング統括二部

平井 将人

Talk #02 若手座談会

Talk #02 若手座談会

炭素製品製造部

郡司 拓弥

機能材製造部

松岡 史彦

園部 章

学生時代は材料関係、熱工学・熱力学、流体力学、材料力学などを学んだ。入社後3年間、製造現場で経験を積んだ後、エンジニアリングを担当。2008~2009年には上海呉羽化学のFR(炭素繊維)断熱材の工場移設・増強工事でサブマネージャー。2010~2012年にはリチウムイオン電池の負極材料製造プラントの増強工事でマネージャー。現在は、マネージャーたちを統括する役目のグループリーダーを務めている。

平井 将人

学生時代は材料学、流体学、熱学等を学んだ。入社4年目までは他社プラントの設備設計を担当。2009~2011年に米国でのPGAプラント建設で設備設計等を担当、2011~2012年にクレハ社外の工場の大型工事でマネージャーとして見積を担当、2012年からNEWクレラップ等の原料となる塩化ビニリデン樹脂を製造する増設プラント建設に携わり主に官庁申請を担当、現在は引き続き竣工した増設プラントの建設のマネージャーを務めている。

01

現在の仕事内容について教えてください

園部私はここ数年、プラント建設のプロジェクトを率いるマネージャーを務めてきました。マネージャーはプロジェクトの予算、工期、人員を管理する責任者で、2014年7月からは十数人いるマネージャーを束ねて各プロジェクトがスムーズに進捗するよう助言するグループリーダーを兼務しています。

平井私は入社以来、設備設計を担当し、少しずつ規模の大きな工事を担当するようになってきました。もともと地球環境に配慮した設備・製品づくりに携わりたいと思って入社しました。入社後はガス処理、焼却炉などの設備の導入を担当し、まさにやりたかった仕事ができました。今はNEWクレラップ等の原料製造プラントの増設工事であるNKPプロジェクトに携わっています。NKPプロジェクトに参加した当初は、石油コンビナート等災害防止法、高圧ガス保安法、消防法、労働安全衛生法など各種法令に基づく官庁申請を担当していました。現在は同プラントの建設のマネージャーを務めていて、予算管理から工事完了までを統括管理しています。

園部いわき事業所内では、たくさんのプラントが稼働していて、新設・増設工事や改良工事などが、常にどこかで行われています。そんな中でも平井さんが担当しているNKPプロジェクトは、大規模なプロジェクトとして社内でも注目されていました。正門から入って正面にある事務所のすぐ北側に、ドーンと大きなプラントが出来上がりましたね。

平井はい。自分としても入社して携わった仕事の中で、最もスケールの大きな仕事でした。このプロジェクトは、NEWクレラップ等の原料である塩化ビニリデン樹脂の製造プラントで、プロジェクト期間は、実に5年に及び私は3年間、このプロジェクトに携わりました。

02

“エンジニア”としてクレハで働く魅力

平井設計業務にしてもマネージャー業務にしても、プラントエンジニアとしては、自分の考えたことや口にしたことが、目に見える形となっていくところが最大の魅力です。クレハの事業所内の工事であれば、プラントのユーザーである製造部がお客様になります。お客様の要望に応えて、希望通りのものを作り上げ、感謝されるのも嬉しいことです。

園部マネージャー業務でいえば、お客様の求めに応じて、予算や納期などを最初に見積もりますがこの時点では不明なことも多いわけです。情報収集はしますが、結局は過去の経験から導きだされる勘みたいなものが占める割合も大きい。それでも、見積もった以上は、それを守ってプロジェクトを進める必要があります。プレッシャーはありますが、そこをやり抜くということは、大きなやりがいでもありますね。平井さんは設計の経験も抱負ですが、設計の面白さはどんなところに感じていましたか。

平井使う人の立場に立って、わかりやすい図面を書くことです。枚数は増えても階層で区切って図面化したほうがよい場合もあれば、1枚に納めて簡素化したほうがよい場合もあります。ケースバイケースですが、そこは設計者の腕の見せ所でもあります。わかりにくい図面を作ると、工事関係者から続々と問い合わせが入ってきますから、あとで自分が大変になる(笑)。ああ、失敗だったと反省することになります。

園部クレハではいろいろな製品を作っているので、プロセスも多種多様。本格的な化学プラントもあれば、機械設備の組み合わせだけでできているものもあります。各製造部はそれぞれ独立した会社でもおかしくないほど異なることをやっていますが、私たちはどの製造部にも出入りするので、本当に色々な経験ができて、これも単純に面白い。

平井まさにそうですね。また日々新しいモノを研究しているので、今度はこれを作ろうという話も次々に出てきます。世の中にない新しいモノを作るプラントだと思うと、やはり気合も入りますよ。

03

自分の成長を体感できた瞬間について

園部忘れ難い思い出が一つあります。
2003年から2006年にかけて、約40年使用した自家発電設備を更新することになった時のことです。タービン周囲の主要配管はタービンを製造したメーカーが担当したのですが、サブ配管はクレハでやることになり、私が担当になりました。タービンの知識がなかったので、メーカーの人に教えてもらいながら設計したのですが、心配になり、夜中に一人でタービン室に入ったことがありました。巨大な蒸気タービンを見上げながら、大丈夫かなと一人で悶々としていました。

平井うまくいったのですか。

園部うまくいきました。立ち上げ一発で稼働し、本当にホッとしたのですが、その時、一つ成長できたような気がしましたね。

平井私は米国でPGAのプラントを立ち上げた時のことが印象に残っています。米国に出張することになったのですが、じつは国内でも飛行機に乗ったことがなかったので、出発の時からドキドキ、ソワソワしていました。米国では現地の設計会社の人と打ち合わせが必要で、必ずしも得意ではない英語でコミニケーションしなければならず、またドキドキ、ソワソワ。でも、やればできるもので、3カ月の滞在で結構、ヒアリングも上達しました。

園部私も上海でプラントを建設したことがあったのですが、打ち合わせの相手が日系の建設会社だったので、語学の問題はありませんでした。ただ、このとき初めてサブマネージャーの肩書をいただき、工事全体を見渡す立場になりました。それまで予算のことはあまり考えたことがなかったのですが、プロジェクトの予算約20億円の責任の一端を担っているのだと考えると、身の引き締まる思いがしたものです。この経験も今振り返ると、自分を大きく成長させてくれたように思います。

平井クレハはグローバルに展開していこうとしていますから、今後増々、エンジニアリング部門でも海外で仕事をする機会は増えるかもしれませんね。海外では少ない人数でスケールの大きな仕事をすることになるので、いま園部さんのお話にあったような抜擢は多くなると思います。私も海外での経験で、責任感が強くなりましたし、グローバルな視野を持つことの重要性を学びました。

04

これから、クレハで実現したいこと

平井マネージャーとしてはまだヨチヨチ歩きの段階なので、早く一人前のマネージャーになることが当面の目標です。ただ、マネージャーとしては「優しすぎる」と言われています。自分では「優しい」のはよいと思いますが、それが「甘い」という意味にならないように気をつけないといけないと感じています。

園部会社として、マネージャーの若返りが課題になっているので、平井さんにも大きな期待がかかっていると思いますよ。当社のエンジニアリング部門では、「若い人に思い切って仕事を任せる」伝統があります。若いので当然、いろいろな壁にぶつかるわけですが、そこを自力で乗り越えて成長してほしい。

平井頑張ります! プロジエクトを遂行していくためには、いろいろな面でスキルアップが必要です。機器の仕様・能力を把握して選定する力、プロセス理解に基づく配置・配管の設計力など課題がたくさんあります。

園部私が今後取り組みたいのは、組織づくりと人財の育成です。製造部から寄せられるさまざまな要望に対して、素早く的確に応えていけるエンジニアリング部門にしていきたい。そのために大切なのは、プラントへの愛着だと思っています。製造を経験し、エンジニアリングを経験し、マネージャーになっていくというのが理想で、この過程の中でプラントへの愛着は生まれてくるものです。そういう気持ちを持つ人を育てていきたい。

平井私自身もそうでしたが、機電系の学生の皆さんは、化学会社で自分は何ができるのかと疑問に思うかもしれません。でもじつは化学会社だからこそ、製造設備を設計・建設・保守する仕事がたくさんあります。

園部クレハでは、プラントの建設コストの約7割が機械関係です。仕事を通して計装など他分野の知識も吸収でき、面白くやりがいのある仕事が待っています。

平井就職活動では、特定の企業に絞り込まず、少し広い視野でいろいろな会社に興味を持ち、その会社にどんな仕事があるのか調べてみるとよいでしょう。クレハのことも、いろいろ情報収集していただければと思います。

※所属部署・内容は取材当時のものです。

郡司 拓弥

学生時代は機械工学を専攻、とくに材料強度学を中心に学んだ。入社後1年間、いわき事業所のプロセス開発部に勤務し、2年目から現部署。

松岡 史彦

学生時代は材料・流体・熱・機械の4力学を中心に学んだ。入社後1年間いわき事業所機能材製造部技術課に勤務し、2年目から現部署。

01

現在の仕事内容について教えてください

郡司炭素材料課は活性炭や特殊炭素材料の製造部門で、私はそこで設備管理の仕事に従事しています。プラントは多数の機器や配管で構成されていますが、設備機器の動作が鈍くなった際にはメンテナンスの手配をして速やかに修繕しなければなりません。また、生産効率を上げるために計画されている設備の更新・改造・増設などの工事の管理も担当しています。

松岡私が所属する機能材一課は、自動車部品などに使われるPPS(ポリフェニレンサルファイド)と呼ばれる樹脂を製造しています。このプラントでは、年間約1万トンの生産が行われていますが、私は品質担当として生産条件の管理・調整をしています。また、製品品質が変動した際等の原因究明と対応、製造する銘柄を切り替える際の生産条件の設定も行っています。

郡司私が担当するプラントは、高温での反応が多いので、どうしても設備が傷みやすい。最初に建設されてから40年以上が経過していることもあり、補修すべき場所が増えているのが課題です。松岡さんのプラントでは何か課題となっていることはありますか。

松岡製造工程の安全性を高めることが課題になっています。じつはその対策として、原料の濃度を変えた処方の検討がされていて、試生産は私が担当しました。まだ本格生産には至っていませんが、将来的に導入される可能性があります。

02

“エンジニア”としてクレハで働く魅力

松岡クレハのエンジニアは少数精鋭なので、若いうちから責任の大きな仕事を任されます。私も入社2年目ですが、品質管理の重責を担っています。生産条件の管理をしていますが、自分の判断が間違っていると、製造した製品の一部が出荷できなくなり、あっという間に数百万円の損害になりかねません。原料の品質、生産設備の状態など、原料を混合させる際に気をつけるポイントはいろいろあり、品質管理レベルのさらなる向上には微妙なさじ加減が必要な仕事です。

郡司自分が工事に関わった設備が完成し、安定的に生産できるようになると嬉しいものです。プラントの問題点を洗い出し、それを解消する設備の導入を提案するところから、具体的な仕様を決めて機器を据え付けるところまで関わりますから、達成感があります。

松岡仕事自体も面白いのですが、クレハは風通しのいい会社で働きやすいのもよいところ。部長クラスの幹部の方もよく現場を訪ねてきて、気軽に会話してくれるので、意見を言いやすい。自分からガンガン行くような、自分のアイデアを仕事に反映したいと思っている人には、とてもよい会社だと思います。

郡司まさにそう! 本人の気概とか、意気込みが重視されています。近年、クレハは海外に生産拠点を持つことが増えていますが、実際、機電系の先輩や同僚だった人が手を挙げて、どんどん海外で活躍中です。また、技術系で入社した人でも、営業系の部署に異動するチャンスもあって、自分のキャリアパスを自分で描くことができる。自分でやりたいことのある人には、本当に恵まれた環境だと思います。

03

自分の成長を体感できた瞬間について

郡司プラント建設は大きな金額の投資が必要なので、経営陣に必要性を納得してもらうためには、それなりの理論武装と情熱が必要ですが、実際に投資が認められると、スケールの大きな工事を体験できます。数千万円単位の工事はわりとよくあって、あるタンクの集約工事では、数億円単位の投資となりました。個人ではまず動かすことのない金額ですから、その工事をやり遂げた時には、一つ階段を登ることができたかなと思いました。

松岡私は入社2年目なので、郡司さんのような成長体験は残念ながらまだありません。ただ学生時代、機械系のことを学んだ人間が化学プラントで仕事をしているという意味では、入社後にかなり幅広い勉強をしてきました。機械系とはいえ、もともと化学も好きだったので、知識を深めること自体は苦になりませんでしたが、ソフト面もハード面も学ぶ必要があるので、まだまだ一人前とはいえません。教科書で学ぶというよりは、現場を見ながら自分自身で勉強しているところです。

郡司松岡さんがいま言ったように、自分の専門分野だけでなく幅広く学ぶという姿勢がとても大事です。視野が狭いと一人よがりな意見を出してしまいがち。設備について言えば、運転員の方からヒアリングすることも大切です。巨額の投資をしても使い勝手の悪い設備を導入してしまうと、結局、生産効率を上げることができなくなる危険があります。何気ない日常のコミュニケーションを大切にして、周囲の人と相談しやすい関係を築いておくことが重要です。

松岡視野が狭いと失敗につながるという意味では、苦い経験もあります。生産効率を上げるための工夫をしている時に、部分ばかり見ていて全体を見渡すことができておらず先輩に指摘されたことがありました。部分最適を追求する余り全体最適を見落としていたのです。また、ある運転員さんから「安全のことを第一に考えろ」と注意されて、ハッとしたこともありました。生産効率の追求に夢中になっていて、安全についての配慮が不足していたのです。あってはならないことで、深く反省させられた一言でした。

04

これから、クレハで実現したいこと

松岡プラントのトラブルに的確に対応し、周囲の人から頼られる存在になりたいと思っています。正直、今はまだ全然できていなくて、先ほど触れたように、周囲の先輩方から指摘されてようやく誤りに気づくレベル。そうではなく、何か困ったら「松岡に聞けば解決できる」と思ってもらえるような存在になることが目標です。

郡司私はプロジェクトマネージャーになって、圧倒的に評判のよいプラントを作ってみたいと思っています。クレハでも世界的なシェアで上位にある製品のプラントは、製造現場からの評判もよいのです。「郡司の作ったプラントだから最高レベルのものに違いない」と言ってもらえるような“プラントのブランド化”が私の夢です。

松岡それは格好いいですね。

郡司社内だけでなく、社外の人にも知れ渡るようなプラントになればと。

松岡最後に機電系の学生の皆さんに私たちからのメッセージをお届けします。学生時代に学んだ物事の考え方とか目的に到達するまでのプロセスは役に立ちますが、それ以外の知識は必ずしも仕事の現場でそのまま活かせるものではありません。機電系の学生の皆さんには、学生時代に学んだことに固執せず、広い視野を持つことをお勧めします。

郡司そうですね。製造設備を扱う以上、機械・電気の知識は必要になりますが、機電系の学生ならそれは当たり前。プラスαとして新しい分野に興味を持つと、機械・電気の知識や素養が何倍もの価値を持つようになります。機電系の学生を求めている企業はたくさんあるので、視野を広く持てばさまざまな未来の可能性が拓けるでしょう。そんな中で、クレハに興味を持ってもらえれば嬉しいですね。クレハには機電系の活躍できるフィールドが大きく広がっていることをぜひ知っていただきたいと思います。

※所属部署・内容は取材当時のものです。

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