クレハのCSRについて

パッション、スピード、コミットメントをもって、ステークホルダーの皆様と共に“エクセレントカンパニー”を目指してまいります。

クレハグループの概況

 当社は、2015年度業績において、前年度を下回る売上、利益となりましたが、前年度にあった医薬品に係る一時金収入を除けは、2012年度から続く増益基調を維持することができました。連結売上高は、前年度5.1%減の1,425億円、営業利益は13.4%減の126億円、経常利益は22.5%減の120億円となりました。損益の変化要因としては、機能製品事業が収益を伸ばしたことに加え、震災復興に関わる公共工事完工による建設関連事業の伸びが利益増に貢献した一方、医薬品に係る一時金がなくなったことから、減益となりました。2013年度にスタートしたコスト削減と効率改善を目指した改革推進プロジェクトは、グループ会社での取り組みも加え、2013年度から2015年度までの3年間で50億円の改善を果たすことができました。

中期経営計画「Kureha's Challenge 2018」をスタート

 当社は、この3月に、2016年度から2018年度までの新しい中期経営計画「Kureha's Challenge 2018」を発表しました。

 2012年度から2015年度までの「中計Grow Globally-Ⅱ」では、機能製品の黒字化や改革推進プロジェクトによる大きなコスト削減が実現するなど経営基盤が着実に強化されました。しかしながら、スタート時の2015年度営業利益計画200億円は達成できませんでした。その要因の一部が外部の事業環境の変化にあるとはいえ、多面的で精度の高い事業シナリオを描けなかったことや環境の変化への機動的な対応が不十分であったことなどを反省し、今後に生かしていくことが大切であると認識しています。

 クレハは、企業理念に基づいた行動を実践しながら、「技術立社」企業として、スペシャリティ・ケミカル分野において差別化された製品を開発し、社会に貢献し続ける高付加価値型の"エクセレント・カンパニー"を目指しています。

 化学製品事業の収益低下が見込まれ、将来有望な新しい開発テーマが育っていない中で、この新中計3年間を"将来のクレハの発展に向けた土台作りの期間"と位置付け、既存事業の競争力・収益力向上、グローバル展開の加速、PGA事業の成長、新規事業テーマの探索を推進していきます。中でも新規事業テーマの探索は、最大の課題と認識しており、この4月に社長直轄の「新規事業創出プロジェクト」をスタートさせ、新技術・新事業テーマ探索を加速させました。

CSR経営の推進

 当社が永続的に社会に貢献する会社として存在し続けるための道標として"コーポレートガバナンス・ガイドライン"を策定しましたが、この指針に沿った行動を積み重ねていくことで、ガバナンス体制の実効性を高めていきます。また、当社の技術力を反映させて環境との調和、安全の確保を図っていくだけでなく、さまざまなステークホルダーとの対話を通じて、社会と共生するCSR経営を推進していきたいと考えています。そのため、この4月に、CSR推進本部とCSR推進部を新設しました。化学企業として取り組むべき環境保全、保安防災・労働安全、製品安全、品質保証などを軸としたレスポンシブル・ケア活動を含めたCSR経営を実践いたします。

 とりわけ、当社の生産・研究開発の拠点であるいわき地区において、当社が果たすべき社会的役割はとても大きいと認識しています。いわき市南部地域の拠点病院である呉羽総合病院の経営には厳しさがあるものの、今後も地域で暮らす人々の健康で安心な生活を支えていくために、病院経営を支援していくつもりです。あわせて、2014年に開設した障がい者雇用特例子会社"さんしゃいんクレハ"の経営を通じて、障がい者の自立と社会参加の後押しも続けていきます。

 この5月には、全社員の活躍向上に向けて"輝きアップ推進プロジェクト"を社長直轄の全社プロジェクトとしてスタートさせました。当社の弛まぬ発展のためには、人財が育ち、誰もが活き活きと働き続けることができ、成長が実感できる環境作りが必須との想いからです。グローバルに活躍できる人財の育成など、多様な人財が幅広く活躍できるよう、さらなる制度の拡充や機会の提供を進めたいと考えています。

 私は、2012年9月に社長に就任した時に、"2044年に迎える創立100周年を、エクセレント・カンパニーとして迎えることができるよう、しっかりとした基盤づくりをしていく"ことを宣言しました。これまで、その実現に向かって絶えずクレハの変革に注力してきましたが、その改革マインドが行動に結びつくように、"パッション"、"スピード"、"コミットメント"という言葉を発信し続けています。社員がさらに活躍し、成長し続けることを促すと同時に、社長自らが先頭に立って行動していく所存です。

 今後とも、皆様のご理解、ご支援を賜ることができますよう、お願い申し上げます。

2016年8月

代表取締役社長 小林 豊