クレハの研究開発

研究開発トップメッセージ

取締役常務執行役員 研究開発本部長 佐藤 浩幸

当社は、創業以来培ってきた独創的な技術力をもとに、人々のくらしや地球環境に役立つ製品を創出して、社会の発展とともに歩んできました。
今、企業には、地球温暖化やSDGsをはじめ、さまざまな社会的課題に対して、それぞれの強みを活かした解決策を提供し、持続可能な社会に向けた貢献と企業価値創出が求められています。
当社は、企業理念である「価値ある商品・技術を創出して、持続可能な社会の発展に貢献する」ことを通じて、「どこにもなければ、創ればいい“ナケレバ、ツクレバ”」の開発精神のもと、独自技術と他社差別化技術を主軸としてスペシャリティを追求し、未来を拓く社会貢献企業を目指しています。

この実現に向けて、クレハグループ新中長期経営計画「未来創造への挑戦」においては、最重要施策として「技術立社の再興」を掲げ、新規事業の推進と既存事業の成長に向けた研究開発およびカーボンニュートラル・ゼロエミッションに関わる研究開発を重点的に取り組みます。
将来の社会を見据え、重点領域と位置付けた「環境・エネルギー」「ライフ」「情報通信」などの分野において、コア技術である「有機合成」「高分子」「炭素制御」「評価」「プロセスエンジニアリング」を最大限に活用し、市場要求に合致した研究テーマの設定を徹底し、独自性のある差別化された商品開発を推進しています。

当社の強みを発揮できる技術分野をベースとして、マーケットインとプロダクトアウトの両面から新事業創出を目指し、また、他社や官学とのオープンイノベーションも積極的に活用しながら、研究テーマのステージアップを進めています。加えて、当社グループの既存事業の資源を有効活用した“滲み出し”領域の探索活動を強化しており、他技術との融合により、強みを持つ市場での新たな商品の創出、新技術領域の開拓を積極的に進めています。これらの達成に向けて、最も重視している研究員の育成として、研究部門に留まらず国内外の事業部、生産技術本部、関連会社を経験するジョブローテーションおよび官学等への協業先の派遣等のキャリアアップの施策を実施しており、今後も強化していきます。また、開発品がいち早く世の中に出るために必要な体制と作業環境の充実化を進めています。

これからも、一人ひとりの研究員は、旺盛な「好奇心」を持って外に飛び出し、自ら真の課題やニーズを収集し、「ひらめき」、「独創性」を発揮し、他社に先駆けてその解決策を開発・提供して、持続可能な社会の発展に貢献していきます。

執行役員 研究開発本部長
佐藤 浩幸