ポリフッ化ビニリデン(PVDF)KFポリマー

特長
<KFポリマー>は、1970年にクレハが日本で最初に工業生産を開始したポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)です。フッ素樹脂としての優れた性質と汎用樹脂並みの成型加工性を持つバランスのとれたエンジニアリング・プラスチックで、耐熱・耐食・耐候分野を中心に電子材料や釣糸・ギター弦・バイオリン弦などさまざまな分野に使われてきました。
リチウムイオン電池の電極用バインダーや水処理膜など、先端技術分野にも用途が拡大しています。
KFポリマーなら可能です!
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Point 1
加工性に優れている
フッ素樹脂の優れた特性を有しながら、各種成形が可能な樹脂です。
射出成型、押出成形などの各種成形が可能です。 -
Point 2
純度の高い樹脂
加工時に、可塑剤、熱安定性等の添加物の必要がないため、他の汎用樹脂等と比較して、TOC成分、金属成分、金属イオンの溶出が極めて少ないです。
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Point 3
耐薬品性に優れている
耐薬品性、特に耐酸性に優れており、ケミカルプラントなどの配管素材にも適しています。
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Point 4
耐熱性、対候性に
優れている耐熱性の高さや、紫外線に対する安定性から、過酷な環境での使用にも適しています。
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Point 5
機械的性質に
優れている他のフッ素樹脂と比べ機械的強度が、耐摩耗性、耐衝撃性にも優れています。
KFポリマーの使用例
電気自動車、スマホ、水処理膜、航空機など生活になくてはならないものに広く使用されています。
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プラント用バルブ/配管 -
水処理膜 -
航空機 -
電気自動車 -
定置用蓄電池 -
スマートフォン/PC
KFポリマーの構造

PVDFは、フッ素樹脂の1つで、ポリフッ化ビニリデンとも呼ばれ、1970年にクレハが日本で最初に工業生産を開始しました。
当社のKFポリマーは市販されているPVDFの中でも異種結合の割合が少なく、かつ分岐が少ないため高い結晶性と融点を有しております。
他樹脂との比較
KFポリマーは、耐薬品性、耐熱性、耐候性に優れた特性を持ちながら、加工のしやすさも兼ね備えています。そのため、化学工業、半導体製造、医療機器、建築材料など、幅広い分野で採用されています。他の汎用プラスチック樹脂では対応が難しい過酷な環境下でも、KFポリマーなら安心してご使用いただけます。
特性 (単位) |
PVDF | PTFE | PFA | ETFE | PA6 | PVC(硬) | PP |
---|---|---|---|---|---|---|---|
融点 (℃) |
151-178 | 327 | 310 | 270 | 225 | 75-105 | 170 |
引張強さ (MPa) |
30-70 | 20-35 | 25-35 | 38-42 | 70-83 | 42-54 | 17-40 |
曲げ弾性率 (GPa) |
0.60-1.99 | 0.53-0.58 | 0.54-0.64 | 0.90-1.20 | 0.70-1.70 | 2.10-3.50 | 1.20-1.70 |
比誘電率 (106Hz) |
6.4 | 2.1 | 2.1 | 2.6 | 3.4 | 2.8 | 2.2 |
成形性 | 溶融成形可 | 溶融成形不可 | 溶融成形可 | 溶融成形可 | 溶融成形可 | 溶融成形可 | 溶融成形可 |
ふっ素樹脂ハンドブック改訂15版 日本弗素樹脂工業会 2025年3月
グローバルな生産拠点

KFポリマーは、1970年の工業生産開始以来、半世紀以上にわたり、多くの産業分野で欠かせない樹脂として活躍してきました。その高い品質と信頼性は、長年にわたる実績によって裏付けられています。
私たちは、福島県いわき市と中国・常熟市の2か所に生産拠点を構えています。この2つの拠点を活用することで、安定した供給体制を実現し、お客様に安心して製品をお届けできる環境を整えています。
そして、これまでに培った経験と技術力をもとに、世界各国のお客様へ高品質な製品を提供し、グローバル市場で確かな信頼を築いています。
注意事項
- 本ホームページに記載されている数値は、当社の測定結果に基づく代表値であり、保証値ではありません。
- ご使用にあたっては、目的、用途に対応する法規制、製品の安全性等の確認を行ってください。
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製品の安全な取り扱いのために、安全データシート(SDS)を必ず事前にご確認ください。
SDSのご依頼は、SDSダウンロードフォームよりお願いいたします。 - 本ホームページに記載された情報は、特定の条件に基づいて得られた結果であり、当社材料のご使用により、同様の結果が得られることを保証するものではありません。
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