ニュースリリース

2011年04月26日

ハイバリアフィルム「ベセーラ」の事業譲渡について

 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下 凸版印刷)と株式会社クレハ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:岩﨑隆夫、以下 クレハ)は、クレハのハイバリアフィルム「ベセーラ」事業を凸版印刷に本年5月をメドに譲渡することで合意しました。
 この合意にもとづき、クレハは「ベセーラ」事業に関わる営業権ならびに特許権、商標権およびノウハウなどの知的財産権を凸版印刷に譲渡します。

 凸版印刷は、世界トップシェアを持つ透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」をはじめとするバリアフィルム事業を積極的に展開しています。今回の事業譲渡により、凸版印刷は製品ラインナップを拡充し、バリアフィルム事業の一層の強化を図ります。さらに今後は、凸版印刷の「GLフィルム」と「ベセーラ」の技術を組み合せることで、新しいバリアフィルムの開発を行っていきます。

 
【背景】
 バリアフィルムやアルミ箔など酸素や湿気を防ぐ包材や部材の市場規模は約3兆円となり、そのうち透明ハイバリアフィルムを使用した包材・部材は約4千億円です(凸版印刷調べ)。また近年は、北米・欧州・東南アジアでライスやスープなどのレンジ加熱用のレトルト食品が普及したことや産業用途の拡大によるアルミ箔の需要逼迫を原因として、透明ハイバリアフィルムを使用した包材・部材の需要が大幅に拡大してきました。加えて介護食や輸液など医療医薬品の包装用途、さらには太陽電池バックシートをはじめとした産業資材などへと用途が拡がっています。今後、透明ハイバリアフィルムを使用した包材・部材は世界的な需要拡大による市場の成長が期待されており、2015年度には約6千億円に拡大する見込みです。

【今回の事業譲渡による効果】
 凸版印刷が開発した透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」は、真空蒸着などのドライコーティングとウェットコーティングの多層構成をベースにした世界最高水準のバリア性能を有した製品です(*1)。豊富なラインナップにより、産業資材用途から食品包材用途までの様々なバリア要求に対して最適な製品を提供しています。
 一方、クレハの「ベセーラ」は、同社が長年に亘り、ウェットコーティングの材料・製造方法を追求することで性能向上を図ってきたラミネート用ハイバリアフィルムです(*2)。同社のウェットコーティングに関するノウハウ・知見が集約された製品として、バリア性、耐熱性、透明性、省資源に加え、屈曲性に強いといった独自の特長を有しています。

 今回の事業譲渡契約により、凸版印刷は製品ラインナップを拡充し、バリアフィルム事業の一層の強化を図ります。更には「GLフィルム」と「ベセーラ」の組み合わせによる新製品の創出を目指します。

【今後の展開】
 凸版印刷は、拡大する透明バリアフィルム市場に対して、「GLフィルム」と「ベセーラ」の技術を組み合わせて、より一層のバリア性・長期信頼性に優れた製品の開発を行います。さらに日本のみならず、北米・欧州・東南アジアなどのグローバル市場に向けて販売を強化し、透明ハイバリアフィルム事業で2015年には売上500億円を目指します。

 

<参考資料>

*1透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」について

 凸版印刷が開発した透明ハイバリアフィルムの総称。独自の蒸着加工技術による世界最高水準のバリア性能と豊富なバリエーションによって、国内だけでなくアジアを中心に海外市場でも高い評価を得ています。今日では透明ハイバリアフィルム市場のトップブランドとして、30の国と地域、500社5,000点以上の商品に採用されています。 (2011年3月時点)

*2 ハイバリアフィルム「ベセーラ」について

 クレハの長年のハイバリア材に対する研究から、画期的で全く新しいコンセプトをもとに生み出された、ラミネート用ハイバリアフィルムです。基材のポリエステルフィルムに、アクリル酸系の樹脂(プラスチック)を塗工した製品です。各種レトルト食品、農産物、調味料、各種ソース等に採用されています。