激変するエネルギー市場でクレハのPGAが存在感を示す

変革と創造

激変するエネルギー市場でクレハのPGAが存在感を示す

ポリグリコール酸(PGA)は優れた機械強度、ガスバリア性を有する生分解樹脂で、
工業的に量産しているのは世界でクレハだけです。
PGAは今シェールオイル・ガスの掘削プロセスを効率化する
フラックプラグの素材として有望視されています。

掘削プロセスの効率性を高める樹脂「PGA」

シェールオイル・ガス坑井の一般的な掘削方法では、まずシェール層の中に掘られた水平坑の坑壁に亀裂開けた後、水圧で亀裂を広げます。この工程を繰り返しますが、フラックプラグは前の工程でできた亀裂に水圧が逃げないように一時的に水平坑を塞ぐ道具です。すべての工程が完了した後は、通常このフラックプラグを粉砕、回収する必要があります。PGAで作られたフラックプラグは分解するためにこの手間が省け、掘削プロセスの費用と時間を大幅に削減することができます。また粉砕するドリルが届かない距離まで水平坑を延長できるため、一つの坑井から回収できるシェールオイル・ガスの量も増やすことにもつながり、生産性を高めることができます。

独自のフラックプラグ「KDP」の製造

世界のエネルギー市場を変える存在とされているシェールオイル・ガスの掘削量増加を追い風に、中期経営計画「Kureha’s Challenge 2020」で成長ドライバーとして位置づけられているPGA事業。クレハはPGAを樹脂として販売するだけではなく、独自のフラックプラグ、Kureha Degradable Plug (KDP)としても製造・販売することで顧客の声を直接製品に反映し、満足度の高い製品の提供を目指しています。

市場を拡大するPGA製フラックプラグ

現在の主要マーケットは北米で、主要な鉱区としてBakken, Eagle Ford, Haynesville, Permian等が挙げられますが、各鉱区で坑井温度が異なるため、クレハは各温度域に合わせて分解するフラックプラグを開発し、更に細かい顧客ニーズに合わせたデザイン改良も進めてきました。このように様々な温度で分解するPGAフラックプラグのグレードを取り揃えることで、マーケットシェアは着実に拡がっています。

市場を拡大するPGA製フラックプラグ

クレハは2016年にKureha Energy Solutions LLCを米国テキサス州に設立しました。これにより市場のニーズを素早く的確に把握し、それを製品開発に生かすことができるようになりました。
このように技術、営業の両面から戦略的に施策を打つ一方で、現場でも日々普及に向けた努力をしています。

きめ細かな対応力でシェールオイル・ガス市場を支える

今までクレハは化学メーカーとして、原料を販売するノウハウを多く蓄積してきましたが、その一方でフラックプラグのような最終製品まで製造・販売する製品は決して多くありませんでした。最終製品を完成させるためには樹脂の組成はもちろんのこと、様々なパーツを含めたデザインなども細かく設計する必要があります。またそれも顧客ごとに異なるニーズに対応し、品質に納得してもらえるように日々改善しています。

実際に取り組んでいて大変なことは、顧客の信頼を獲得していくことです。なぜなら、顧客も今までに使用したことがない製品となり、新しい技術を導入することはリスクを伴うチャレンジとなり得るためです。それでもKDPの優位性を示し、必要に応じて新たなデータを取得するなどの細やかなサポートを継続し、実績を重ねることで顧客の信頼を獲得できるよう尽力しています。

KDPが顧客にとってベストな選択肢であるように開発を続け、顧客の期待に応え続けられる製品を販売することが最大のやりがいです。

現在は北米の市場でより多くの顧客に使用してもらえることが最大目標です。しかしシェールオイル・ガスが埋蔵されているのは北米だけではありません。将来に向けてはまず中国やアルゼンチンでの採用を目指し、更にどこの地域でもKDPが選択されるような存在感を築くべくマーケティング活動に取り組んでいます。

クレハは今後も顧客第一のクライアントサービスを徹底し、彼らのニーズにきめ細かく応えることで、シェールオイル・ガス市場で更にPGAフラックプラグの価値を浸透させていきます。

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高強度、生分解性等の優れた性能を有するPGA(ポリグリコール酸)樹脂<Kuredux>。クレハ独自の技術で世界初の工業生産を確立し、大量供給を可能にしました。シェールオイル・ガスの掘削材料や工業用部材等、その優れた性能から幅広い分野での市場開発が、世界中で進んでいます。